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日本歯科医学会について/ご挨拶

学会長ご挨拶 4・5月号

住友 雅人:写真画像

花咲かじいさんの通る道

 
 4月2日に千鳥ヶ淵周辺を散策するつもりで出かけました。しかしあまりの人出に、散策気分はどこへやら、どのようにこの人ごみを通り抜けるかという大きな課題に専念する羽目になりました。昔、桜の木を土手に植えて、大勢の花見客たちの踏み固めによって堤防を作り上げたという話も納得できます。店々も活気にあふれ、街は、桜さまさまの4月卯月なのでした。
 さて、これまでに学会長2期目の目標を多くのところで示してきました。いってみれば灰をまき続けてきたわけです。おかげさまで分科会の会員のみなさんに周知され、徐々に花が咲き揃い、多くの会員のご支援で学会の地盤はしっかりと踏み固められてきています。ありがたいことです。立てた目標もいろいろな形で具現化してきていますので、進捗状況をお知らせいたします。

テーマ:歯科界を活性化する
一般目標:日本歯科医学会は、対価を伴う社会的貢献としての歯科医療を推進するために、すべての分科会が協力してその存在意義と能力を世に示す。
行動目標:1.一般社団法人日本歯科医学会連合を支援する
2.歯科の臨床を担っている日歯と連携する
3.日歯会員の分科会への加入促進を図る
4.分科会会員の日歯への加入促進を図る
5.根拠形成能力を有する政策集団となる
6.会員・国民・社会のためにサービス精神を発揮する

 「1.一般社団法人日本歯科医学会連合を支援する」については4月1日に登記申請がなされ、晴れて法人格を有する団体となります。ここまでの道のりは決して容易ではありませんでした。日本歯科医学会と日本歯科医学会連合は、日本医学会と日本医学会連合と同じ仕組みです。すなわち日本歯科医師会が公益法人化されるまでは、内部組織でありましたが独立した予算で運営されていました。公益化後は日本歯科医師会の全体予算の中で運営される一組織となっています。ただし、事業は独立した項目だての上、多くの課題に取り組んでいます。しかしながら、社会的な活動の中には法人格が求められる重要な事業もあり、それに対応できる組織作りが求められていました。その設立までを日本歯科医学会が支援したのです。この連合はゼロからの出発であり、既成の組織を法人化するという対応で済まされないところに難しさがありました。設立時の予算規模は小さな組織ですが、これからは重要な課題に取り組んでいくことになります。まずは、すでに要請を受けている、日本医療安全調査機構に正式に入会し、歯科領域の専門学会としての立場から医療事故調査制度を支援します。そしてこの連合には歯科の新専門医制度を検討する準備委員会を設置し、これからの形を作っていく重要な仕事があります。
 「2.~5.」については、平成28年の診療報酬改定においていかんなく発揮されました。公的医療保険の恩恵が受けられる新技術として、従来からは考えられないぐらい多くの件数が収載されました。収載率はこれまでの平均15%をはるかに上回る50%に達したのです。これは日本歯科医師会の会員から示された歯科の臨床現場で必要とされる技術について、各分科会が医療技術提案書において根拠を示した結果であります。これからは、日本歯科医学会のコーディネートのもとで、臨床現場に必要な知識・技術を生涯にわたって研修するシステムを、日本歯科医師会と日本歯科医学会の分科会で構築していくことになります。これにより今回の改定で収載された医療技術が、一段とその役目を果たすことが期待できるのです。
 「歯科界活性化」はわれわれの共通テーマです。この活性化はとりもなおさず、社会、国民に対する具体的なサービス精神を示すものなのです。歯科医療の花咲かじいさんとなってどんなところにも花を咲かせ、人を呼び、生きる希望を分かち合い、街を賑やかにする、そういう役目を私はこれからも果たしていきたい。「じいさん」という点はクリアしているつもりですが、ご一緒に頑張りましょう。

桜:写真画像
今年一番感動した桜「まだまだ花を」  東京都日野市 平山城址公園にて

2016年4月5日


 
 
 

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