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日本歯科医学会について/ご挨拶

学会長ご挨拶 特別号

住友 雅人:写真画像

第23回日本歯科医学会総会を終えて

 
 10月23日、水田会頭の閉会のご挨拶の映像が各会場に配信されて、第23回日本歯科医学会総会が閉幕した。閉会の辞に続いて流れた画面は「第24回日本歯科医学会総会の開催は2021年9月23日~25日」そして「See you in Yokohama」であった。終わりはまた始まりの瞬間でもある。
 この総会の総括はこれからされることになる。また多くの方々からのさまざまな感想が述べられるであろうが、私の立場であってもよく運営されたと評価している。催し物には常にその場での判断、対応がつきものである。それにもよく向かっていたと評価している。
 今回はまず、開会講演で盛り上がった。さすがという表現は失礼であると十分承知した上で、あえて言わせていただければ、それぞれのスケールの大きさに自分には及びもつかないという気持ちと同時に、不思議と自分の人生において光明が得られた、感動的な内容であった。
 会頭講演はまさに「女性元年、女性元気、九州のパワーを浴びよう」にふさわしいお話であった。
 私は3日目に「日本デンタルショー2016福岡」の会場をくまなく見て回った。この場に臨む気持ちは、今回のデンタルショーに際してしたためた「ご挨拶」で述べたように「デンタルショーでは歯科におけるすべての分野の機器、器具、材料さらにはブースデザイン、スタッフの対応、来場者の反応などさまざまなものを感じ取るという楽しみ方があるのです。」であった。関係者から予想を超える参加者であるとうかがい、主催者ではないこの催しについても、うれしさがこみあげてきた。
 さて、講演では日本歯科医師会プログラムを拝聴した。分科会プログラムの会場には足を運べなかったが、複数の分科会で企画した当事者から、良い演者に恵まれて大変盛り上がったとの報告を受けた。これらのプログラム企画は前回の第22回大会から導入されたのであるが、今回の結果情報は今後の総会のあり方を考えていくうえで大変良いデータとなる。
 そしてポスター会場を訪れて、展示されたすべてのポスターを見て回った。それは今後医療現場に導入できる原石を発見する楽しみのためである。私が手にする抄録集に丸印を入れていくことの幸せを感じながらのひと時であった。
 朝、会場に到着し、エレベーターの中であった若いグループが手にする抄録集にたくさんのポストイットが張られていたのを目にしたとき、そして知り合いの先生とお会いした時に一緒に来られていた女性歯科医師の手元の抄録集に、数多くの折り曲げられたページを見つけたときに総会開催の重要さを改めて知ることができた。
 この総会出席の成果が、歯科医療関係者において大きな財産となり、国民へ還元されることを祈って、学会長としてのお礼の言葉としたい。
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 【付記】日本歯科医学会総会、デンタルショー学会長ご挨拶文
 
 開会式挨拶:
 日本歯科医学会が日本歯科医師会と主催する4年に1度の学術大会は今、 無事開会式を迎えることができました。この4年間のさまざまな困難、悲しみを超えてここに見事な大輪(たいりん)の花が開きます。
 まず、この総会にご参加いただいたみなさまがたに心から感謝申し上げます。 そして、第23回総会の開催にご尽力いただきました、故田中健藏名誉会頭、水田祥代会頭、北村健司準備委員長をはじめとした準備委員会のみなさま方に心から感謝申し上げます。みなさま方も総会の運営にあたられながら、同時にこれまでの努力の成果をお楽しみください。
 さて、現在学会には43の分科会が加入し、それぞれが専門的特徴を発揮し、運営しておられます。私が会長として進めてきたことは各分科会間の横糸作りです。それぞれのベースは歯科医学・歯科医療であります。すなわち、43ある分科会の基本的立ち位置は歯科なのです。それぞれが縦糸の役割だけでは歯科として大きなパワーにはなりません。これを横糸でつなぐことができれば、強固な集団になると考えました。
 しかし、さまざまな経験を経た今、新しく見えてきたことがあります。 それは、学会だけが成果を上げつつその存在意義を主張しても、それが社会に浸透していく効果として報われることは少ないということに気づいたことにはじまります。これまで分科会間の横糸作りに力を入れて取り組んできたことも、 それだけでは歯科界の活性化に向けた原動力とはならないのです。同様のことは、各分科会、日本歯科医師会、日本歯科商工協会、そして行政それぞれにもいえるでしょう。
 分科会間の横糸作りという方向性は正しかったと信じています。これをさらなる連携、すなわち「臨学産官」が互いに協働することとしてとらえ、それぞれの存在意義を高めれば、それぞれの努力が相乗効果を発揮してより高い効果を得ることが可能になるでしょう。まずは各団体とのコミュニケーション作りが大切になると認識しています。そしてさらに、国民の理解を得るために「民」を加えた「臨学産官民」の連携が必要になるということも理解できました。
 私はそのことを言い続けておりますが、その形を最も具体的に示すのがこの日本歯科医学会総会なのです。ここでは日本歯科医師会、歯科医育機関そして日本歯科商工協会のみなさま方との連携により、強固な横糸作りの成果が示されます。同時に参加者はその成果を十分に甘受できます。
 この場に集うことによって最先端の歯科医療に360度にわたって触れることができるのです。それも表層だけではなく、素晴らしい先生方から深いレベルの学習ができるのです。座学だけではなく動的な学習が可能といえます。併設されているデンタルショーに顔を出せば手に取ってみることができるのです。こんなに恵まれた学習環境はありません。
 歯科界は社会から期待されている分野だとの再認識もできるでしょう。自分たちの分野がこれほどまでにも未来が開けていることに気づくでしょう。そしてこれからの研究・開発のテーマのヒントを得ることもできるでしょう。久しぶりに旧友に出会うこともあるでしょうし、新しい出会いがあるかもしれません。福岡そして九州という地に一段と強い興味がわくでしょう。アジアを中心に多くの海外からの人々も集います。さまざまな方からのパワーをいただく3日間としてください。
 そして、みなさまの満足した笑顔でもって、総会の準備・運営にあたっている方々にも喜びを感じさせてあげてください。どうぞよろしくお願いいたします。
 
 会頭招宴挨拶:
 学会長の会頭招宴のあいさつは少し複雑です。会頭にお招きいただいていると同時に主催者としてみなさま方をお招きしている立場でもあるのです。私からはこのように申し上げるのが適切かもしれません。
 まずは「水田会頭、お招きいただき誠にありがとうございます。」そして「多くの方々にご参加いただいことに水田会頭とともに主催者として厚くお礼を申し上げます。」
 さて、立場はどうあれ、宴(うたげ)ですので、全員で、大いに語り、食べ、飲み、楽しもうではありませんか。大いに語ること、食べること、飲むことをここで示すことは、われわれが専門とし、推進している分野の素晴らしいPR活動になりますから!
 明日、併催されます第69回九州歯科医学大会のテーマも「美味しく食べて、おしゃべり上手は健康長寿」です。こちらにもぜひご参加ください。
 
 日本デンタルショー2016福岡挨拶:
 「日本デンタルショー2016福岡」の開催、心からお慶び申し上げます。 第23回日本歯科医学会総会との併催で一段と盛り上がるデンタルショーになることを期待いたします。
 今回、デンタルショーが総会会場に隣接したここマリンメッセ福岡で開催されることは、来場者には大変便利で、総会プログラムの合間にはデンタルショー会場で過ごすことができます。参加するみなさまに時間を有効に使っていただくことが、当初からの目的でもありました。
 デンタルショーでは歯科におけるすべての分野の機器、器具、材料さらにはブースデザイン、スタッフの対応、来場者の反応などさまざまなものを感じ取るという楽しみ方があるのです。
 ここは歯科の専門分野ばかりか、異分野のさまざまな情報がリアルタイムに発信され受信されていく、生き生きとした情報交換の場なのです。この地に集う方々には、総会で興味あるプログラムに参加し、さらにデンタルショーで異分野、異文化とのワクワクするような遭遇を楽しむ、そういった3日間であっていただきたいと思います。
 その気持ちを具体的に示すために、デンタルショーの関係者の方々と総会の関係者で精いっぱいのおもてなしをしようではありませんか!
 そしてわれわれも大いに楽しみましょう。

2016年10月31日


 
 
 

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