今日、医学領域のみならず「共通言語」が大流行です。その理由は情報社会でありコミュニケーションの重要性が認識されている時代からなのでしょう。歯科医療領域においては、高齢患者の増加に伴って、医科歯科連携の必要性が叫ばれ、隣接した医学的知識が求められています。そこでまず、今回の用語集の作成段階で行ったように現状の各分科会の歯学・歯科医療用語の確認が重要です。続いて歯科としての統一用語の選定です。選定したものを歯科からの共通言語のもととなる専門用語を提示します。それをベースにして、医科をはじめとした多職種との連携が始まります。そして隣接医学、チーム医療などで使用されるそれぞれの専門用語を多職種が共に学ぶという形で医科歯科連携を一段と大きく展開できるのです。その意味からも今回の『日本歯科医学会学術用語集改定版』の発行は大変意義深いことといえます。
ご協力いただいた日本歯科医学会専門・認定分科会用語担当責任者と改訂版用語集を完成していただいた本学会歯科学術用語委員会委員に対し改めてその努力にお礼申し上げるとともに、関係各位が本用語集を有効にご活用いただき、社会の発展に役立つことを切に願っています。
2018年 12月 25日
日本歯科医学会会長
住友 雅人
日本歯科医学会学術用語集 第2版
日本歯科医学会 編
定価 10,800円(本体 10,000円+税8%)
総頁数:954頁
判型:A5判
発行年月:2018年12月
ISBN978-4-263-45830-3
内容紹介
・日本歯科医学会編集による信頼の「歯科医学学術用語集」!
・総用語数約2万5,000! 日本歯科医学会分科会、さらには関連学会、関連機関の協力のもと、わが国歯科用語のほとんどすべてを網羅。共用試験、国家試験用語なども収載。最新の用語にも対応。
・学生、研究者はもとより、診療記録の記載、行政文書の作成など歯科医学に関わるすべての人に必携の用語集!